【復刻】ピーター・ラピース・ラブスカフニへのインタビュー【来日初年度】

ラグビーリーグワン クボタスピアーズ船橋東京ベイ アシスタントコーチの今野です。

まもなくジャパンラグビーリーグワン2022−23が開幕ですね。
また、来年にはワールドカップも控えており、日本代表の活躍も期待されます。

というわけで今回は活躍が期待される、みんな大好きな ”ラピース” 2016年スピアーズ通信*最終号に掲載したインタビューです。

2019年の日本でのワールドカップがきっかけで彼の事を知った方、ファンになった方が多くいると思いますが、来日初年度のまだ世間にはバレていない頃、おそらく他ではあまり語っていない事も書いてある内容だと思います。

これを読むとラピースの事をもっと好きになってしまうかもしれません。

それではどうぞ。

※スピアーズ通信とは?

まだチーム広報もなく、多くの選手もSNSをほとんどやっていなかった時期に「もっとスピアーズを応援してもらう。知ってもらうにはどうするか?」という事で始めた企画。

イナナオと協力して(他にも何人かの選手が年替わりで協力してくれました)、社内+各選手の取引先等に約2ヶ月に1回スピアーズの情報を発信。

2017年シーズンには「ファンクラブ特典」として公式ファンクラブでも使用してもらっていました。

独占インタビュー 「ラピースに訊く」

3年目の高森が勝手に独占インタビューするコーナー。第3回目はラピース選手です。
今年度よりスピアーズに加入し、大車輪の活躍を見せてくれたラピース選手の知られざるルーツや活躍の秘訣について聞いてみたいと思います。

――ラピース選手宜しくお願いします。

クボタスピアーズへの応援をいつもありがとうございます。ピーター”ラピース”ラブスカフニです。宜しくお願いします。

◆ラピースのルーツ 子ども時代

――どんな場所で育ったのですか?

私はシュバイツァー・レネケという南アフリカの北西部の非常に小さな町で育ちました。

シュバイツァーは主に農業地域であり、皆お互い顔見知りで、誰でも会えば挨拶するような地域です。
とてもフレンドリーで協力的なコミュニティで、 私はここで多くの思い出や友人を作ることが出来ました。本当に素晴らしい場所です。

――ラグビーを始めたきっかけはなんですか?

私はラグビーが大好きな家族と地域で育ちました。私たちがどこに行ってもラグビーボールが近くにあって、どんな時でもラグビーをしました。

小学校では、すべての少年たちが休憩時間になるとラグビーをして汗や砂まみれになり、少し服を破いてから授業に戻りました。

私たちはほんのわずかな時間でもラグビーをする為に口実を考えていたくらいです。

ラグビーは本当に素晴らしいスポーツであり、ラグビーが好きな理由はたくさんあります。

 

――子どもの頃はどんな子供でしたか?

私は競争が大好きなので、子供のころは空手、テニス、クリケット、さらには体操までさまざまなスポーツに参加しました。

その中でもラグビーはいつも特別でした。

また、学校やスポーツ以外では、ほとんどの日を農場や木登りをしたり動物を追っかけたりして過ごしていました。

――子どもの頃、将来の夢は何でしたか?

私が覚えている限り、常にプロのラグビー選手になりたがっていました。

◆スーパーラグビーデビューまでの道のり

――なるほど。小さい頃からラグビーに囲まれて育って、プロラグビー選手を目指していたのですね。ではスーパーラグビーにデビューするまでの道のりを教えてください。

話すと長くなりますが、まず私は中学生の時、グレイ・カレッジと呼ばれるブルームフォンテーンの中心にある非常に有名な中学校に行きました。

グレイには豊かな歴史があり、多くの成功者や影響力のある人々がグレイの廊下を歩いてきました。

私は入学したとき、どれだけ競争が激しいのかを、すぐに理解しました。なぜならそこでは1200人の男の子が勉強からスポーツまで、互いに競っていたからです。私の土台はこの環境で築かれていきました。

私たちはあらゆる挑戦や競争をして、卒業後の進路の為の準備をしました。そこで生まれた絆や友情は生涯続くだろうし、多くの大切な思い出はグレイと関連しています。

 

卒業後、私はチーターズアカデミーにスカウトされ、プロのラグビー選手になることを決意しました。 私はそこで献身的に、熱心に働きました。
でもそれは私にとって大きな代償を支払うものではなかったです。それはプロのラグビー選手になりたかったからです。私は、私のすべてをここに捧げました。

しかし、チーターズアカデミーで様々なレベルでプレーしましたが、私は3年目で再契約をすることが出来なくなりました。
まるで私の中のすべてが崩壊したように感じました。私はラグビーをやめて、勉強と仕事にフォーカスしようさえ考えました。

しかし、救いの神はいたのです。

それは私の人生で起こった出来事の中で最も素晴らしい出来事でした。

再びチーターズで彼らと共にプレーするチャンスが与えられたのです。2011年のカリーカップでプレーし、そのシーズンの終わりまでに再契約を結ぶことが出来ました。

2012年には、ロフタス・バースフェルトスタジアムでBulls相手にスーパーラグビーのデビューを果たしました。

――色々な苦難や経験を乗り越えて今のラピースがあるのですね。ラピースのルーツを知ることが出来て、よりラピースのことが好きになりました!

◆ スピアーズに加入して

――今年度からスピアーズに加入しましたが、スピアーズはどんなチームでしたか?

クボタは私の予想をすべて吹き飛ばしました。

まずクボタには、素晴らしい設備とプロフェッショナルな環境や体制があります。 誰もがハードワークし、さらに自分の仕事をするだけではなく、チームが良くなるためには、努力することをいとわない。そんなチームです。

また、クボタは素晴らしいテクニカルコーチや、コンディショニングコーチ、そして、フィジオ、マネージャーと、素晴らしいコーチングチームを持っていてとても恵まれた環境の中でラグビーが出来ています。

――そんなスピアーズでの初めてのシーズンはどうでしたか?

私は全ての時間を楽しみました。スピアーズのメンバーは、新しいメンバーを快く受け入れてくれて、私たちを新しい環境の中でもまるで自宅にいるかのように感じさせてくれました。

私は今シーズン、チームに大きな希望と期待を持って挑みましが、残念ながらすべてが期待通りには進みませんでした。しかしチームとして飛躍的に成長し、個人で見てもすべてのプレーヤーが挑戦し続け、より良いプレーヤーに成長したと思います。

私は今季の結果をポジティブに考えており、次のシーズンを興奮して心待ちにしています。

 

――トップリーグの舞台はどうでしたか。

私はトップリーグを愛しています。

トップリーグは、とても刺激的でスピード感がありますし、チーム毎に強みと弱みがあり、毎週末、私たちは新しい相手にチャレンジをすることが出来ます。

また、非常に優秀な選手が多く出場していて、彼らに対して自分自身の力量を図ることが出来るチャンスがあるのは素晴らしいことです。

――トップリーグにも多くのスーパーラグビーで活躍する選手がいますが、ライバルはいますか?

一人の選手に焦点を当てるのは難しいですね。
なぜならラグビーはチームスポーツであるからです。

自分の仕事にフォーカスし、チームに貢献することがチームの勝利に貢献する唯一の方法だと思っています。

――な、なるほど・・・。やはりラグビーに対する考え方がプロフェッショナルですね。浅はかな質問をした自分が恥ずかしいです・・・。

 

◆ ラピースの活躍の秘訣

今回はラピースの接点の強さ、そして仕事量を支えるその身体について聞いてみたいと思います。

――ラピースの身体といえば皆がちょっと引くぐらい筋肉質で脂肪もまったく無いですよね。

ははは!どうもありがとう!コンディショニングコーチにお礼を言いたいですね。

 

――いつからそんな身体になったのですか。

私は若いころからコンディショニング管理されていたのでとても幸運でした。
グレイ・カレッジのMr.ヨハン・ボルスティードという人物が私の基礎を築いてくれました。

 

――なるほど。小さい頃から身体づくりについて指導を受けてきたのですね!その身体を維持する秘訣などはありますか。

ゴールを自分で設定して、それを貫き通すことですかね。

――なるほど。それは意志の強さが必要ですね。

ラピースといえばヤコ・クリエルとのウェイトトレーニングが激しすぎていつも異様な空間が出来ているけど、お互い同じ国、ポジションの彼についてはどう思っていますか?

ヤコは規格外のプレーヤーだと思います。

彼はいつもハードワークし、いつも最高の努力をします。だから彼とのトレーニングはとても素晴らしいです。

彼はいつも私達の限界を引き上げようとプッシュしてくれます。彼がクボタにいることはとても大きな価値があり、彼とともにプレーできることはとても素晴らしいことです!

――これに関してはヤコにも同じ質問したところ、似た回答が返ってきました。お互いの事をリスペクトし、競い合っているからこそ今の二人があるのですね!

――以上がピーター”ラピース”ラブスカフニ選手のインタビューでした!ラピースの様な世界レベルの選手がいるのもクボタスピアーズの魅力の一つですよね!

日本人選手も彼から色んな技術や考え方を吸収して、彼に負けないくらいの選手になりたいと思います!

1年間クボタスピアーズへの温かいご声援をありがとうございました!
そして、スピアーズ通信を読んで頂きありがとうございました。

以上

ありがとうございました。

 

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