友人に「実家が農家で、親が高齢になってきて草刈りや水管理がキツそうで…なんかクボタのいかついIT農業システムみたいのない?」と聞かれたので、簡単にクボタが取り組んでいるスマート農業の大枠、製品について書きます。
完全に彼に向けての記事です。
しかし、他の方が読んで楽しければそれはそれで嬉しいです。
※注意点
私自身が実際に現場で農業者の方と仕事をしている訳ではないです。
詳細はクボタ公式サイトを見て頂いたり、導入を考えられる方は地元のクボタの営業所にお問い合わせ頂けると有難いです。
農業者の方は既にご存じの内容が多いと思いますが、まだ導入されていない方は「こんなことできるんだー」となって前向きに検討して頂けるようになると嬉しいですね。
1.スマート農業の大きなイメージ
社員の立場で言うのはどうなのか?と思う部分はありますが、スマート農業(ロボット技術、ICTなどを活用して超省力・高品質生産を実現するあらたな農業)は、導入費用は高いです。
例えば同じ大きさのトラクタでも、最新の自動運転技術が搭載された機体では、通常機より結構な高価格になります。
営農規模によりますが、どの程度までの機能が必要かはひとそれぞれと言った所ですね。
ただ、その費用が掛かったとしても、スマート技術を導入する事で、短期的にも長期的にもメリットを享受できて、トータルではプラスに持っていけると考えています。
数年程度の短期的なメリット
1.収量・品質の向上
2.コストと労働負荷の低減
3.生産性の高付加価値化
数年よりは長期的なメリット
1.誰でも取り組めるから、経験がない人でも跡継ぎになれる
2.導入する人が増えると、今後はランニング費用が安くなっていく
3.データの蓄積で更なる改善により、同じものを作る労力がどんどん楽になる
◎クボタスマート農業公式サイト ⇩画像からリンク先へ行けます。全ての情報がここに書いてありますね。
2.クボタスマートアグリシステム:KSAS(ケーサス)
これがいわゆる彼が聞いてきてくれた「いかついIT農業システム」のメインシステムです。
※ICTシステムと言っていますが、ITとICTの違いは各自検索して下さい。
KSASについては下記記事に書いてあるので、長く読みたかったらリンクを押してもらえば見られます。
◎胸のロゴマーク「KSAS」って何? / クボタスピアーズの試合ジャージ
何ができるかと言うと、例えば稲作ならこんな感じです。
1.米がどれくらい取れてて、おいしいのか評価して
2.データ収集して課題を分析
3.分析結果から、圃場ごとの土づくりや肥料どれだけまくか計画
4.計画の実行(対応農機があれば設定しておいてボタン押したらその通りに肥料まいてくれる)
3.KSAS対応農機
このKSASを有効に活用する為には、システムに対応している農機を活用する必要があります。
これが高額になってきます。
対応農機の中には大きく3つのグループがあります。
どの程度まで機能が欲しいかで変わってきます。
1.アグリロボ(自動運転):圃場の外周を手動で運転したら、内側は自動でやってくれる
2.GS仕様(直進アシスト):最初の基準線及び旋回は手動運転、2本目以降の直線は基準線に沿って自動走行
3.ノーマル:手動運転
1.2に関しては、最初の工程は熟練者の設定をおすすめしますが、あとは素人でも(車の運転ができるくらいの人なら)作業ができます。
クボタ農機 製品情報
⇧こちらから全製品ページへ
⇩画像からはトラクタのページへ(KSASマークが付いているのが対応農機、FalmPilotマークが付いていると自動orアシスト)
4.草刈りになんか良いのないの?
草刈りって大変ですよね。
自分で持ってやっているとずっと振動くるし、うるさいし、ほこり舞うし、石とか撥ねると飛んできて危険だし…
という事で、スマート農業の括りで最近販売しているのは「ラジコン草刈り機」です。
まだほっといて勝手に草刈りしてくれるものはありませんが、大体見える範囲にいてくれれば簡単な操作で草刈りができます。
特に大変な斜面での作業でも、最大法面角度40゜まで対応しており、作業者は斜面上下の安全な位置から操作が可能です。
結構…いや、かなり高額(100万円超)であるのに加えて、現在は在庫販売となっています。
(そろそろ新しいの出るのかな?申し訳ないのですがそこは全然知りません)
⇩画像から、製品ページにいけます。
5.水管理をもっと楽にやりたい
水管理は、栓の開け閉めで現地を回らないといけないので、かなりの労力らしいですね。
ただでさえ早朝とかから現地に行って畔を歩いて、栓を開け閉めしてとなると大変なのに、管理枚数が多いと更に恐ろしい事に…。
まぁ確かに1000枚とか圃場があったら、1000か所×給水&排水管理で2000か所も回る事になるんですもんね…。
という事で、水管理で紹介するのはWATARAS(ワタラス)です。ラグビー関係者は引っかかりやすいけどワラタスじゃないよ。
圃場の給水口と、排水口に下記画像の機械を設置すると、給水と排水を設定した通りに行ってくれるシステムです。
(※導入するには圃場の条件があり、聞き取りや現地調査が必要です。)
WATARSの導入メリット
1.水管理労力の低減
2.タイマーで設定した時間に給水可能
3.無駄な排水を減らして用水の効率的な利用
4.圃場の変化をデータ化し確認できる
このメリットにより、試験結果では下記のデータが得られています。
水管理に要する労働時間は約8割削減
用水量は約5割減少
水位制御したほ場は、降雨時を除いて設定水位を維持
⇩画像より公式サイトへ行けます
KSISという灌漑用水管理施設用のシステムとの連携があり、KSASとの連携も開発中です。
⇩画像から、どうやって自動化するのかの記事が読めます。
6.まとめ
「スマート農業」は情報が多くて、簡単にまとめるというのが中々難しいですね。
抜粋して書いてみたので、これを少しだけ頭に入れてもらって、あとは普段からお付き合いのあるクボタの販売会社さんの方でご相談してもらえると良いかなと思います。
あと、8/31まで「クボタ農フェス2021 夏秋」が開催しています。
良かったらこちらもご覧ください。
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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