ラグビーリーグワン クボタスピアーズ船橋東京ベイ アシスタントコーチの今野です。
すごくよくもらう質問「ロックの4番、5番の違いは何ですか?」について書いていきます。
みなさんが気になる違いの前に、今回はロックに求められる仕事とは?という部分を書いてから本題に入りたいと思います。
目次
1.ロックに求められる仕事
ロックに求められる仕事は4点挙げられます。
①セットプレーマスター
②接点の強さ
③運動量、仕事量
④80分間戦い続ける事
①セットプレーマスター
ロックの役割で、まず重要なのはセットプレー(スクラム、ラインアウト、リスタート)をどれだけ安定させられるかとなります。
よく7番の選手をブレイクダウンマスターと言いますが、ロックは正にセットプレーを支配する「セットプレーマスター」と言えるポジションです。
スクラム
「安定したスクラム」を組むには、まずはフロントローの強さが必要です。
しかし、「強いスクラム」を組む為には、ロックの押しがとても重要です。
押せるかどうかはロックにかかっていると言っても過言ではありません。
ラインアウト
多くのロックは背が高い選手が多いので、メインジャンパーとして活躍すると共に、ラインアウト全体をオーガナイズするリーダーとしての役割が求められます。
キックオフ(リスタート)
ファン目線で言うと、あまり注目されませんがリスタートも大事なセットプレーです。
高いボールに対して、リフトをして取りに行く機会も多いので、ジャンパーであるロックにとっては重要な仕事であるのに加えて、1stプレーで全員が注目してくれる機会でもあります。
ココを落ち着いてサラッとキャッチするのがかっこいいポイントでもあります。
②接点の強さ
アタックではセットプレーからの2ndフェイズでボールキャリアーとなる事が多いです。
アンストラクチャーでのアタックでも、特にDFが堅いチームとの戦いでは、穴がないのでゲインライン上での攻防が続くことがあります。
ロックを始めとした身体の大きい選手が、繰り返し当たり続ける事でDFを寄せてスペースを作る為に働き続けています。
激しく当たり続けてゲインラインをとれるかどうかが、勝敗をわける分岐点となります。
これは逆にDF面でも求められる部分で、相手の勢いを止める仕事となります。
もちろんロックだけに求められるわけではないですが、ロックには備えていて欲しい能力です。
③運動量、仕事量
②に続き、ハードワークの部分です。
これもまぁロック特有の仕事ではないですが、接点にはいる回数が多い分寝て起きての回数も増えます。
ロックは100%のダッシュをするというより、70〜80%くらいのスピードでずっと動き続けているイメージです。
目立たない仕事をやり続けるロックの存在はチームの助けになります。
④80分間戦い続ける事
動き続けて、激しく身体を当てつつ、頭はスマートにという以上の仕事を80分間続けることがロックに求められる仕事です。
1回ドーンと良いキャリーをしたとか、ビッグタックルしたらOKじゃなく一貫性を持ってやるって事ですね。
2.4番と5番の違い
前置きが長くなりましたが、本題の「4番、5番の違い」です。
よく言われるわかりやすい違いはこんなイメージです。
4番は運動量&スピードあるメインジャンパー系
5番はパワー系、縦に強いし、スクラムでも重さを発揮する
しかし、話を引っ張っておいてなんですが、あまり大きな違いはありません。
セットプレーからの動きも「4番だから~」「5番だから~」という仕事はなく、チームのプレー選択における自分の役割を果たすだけになります。
スクラムが崩れたり、ラインアウトで下敷きになっていたりする事もあるので、その様子を見て逆のロックがサポートする事もあり、番号特有の仕事というのはありません。
その中で、最も大きな違いは、スクラムで左右どちらに付くのかという事です。
(日本では、4番は左、5番は右が一般的)
スクラムの構造上、3番の肩には、相手の1番2番両方からの圧力が来ます。
その為、3番の後ろに付く5番の方がパワーを求められるという事が言われています。
この考え方自体は正解だろうと思いますが、必ずでかくてパワーがある方が5番をするかというとまた違ってきます。
人によっては左右どちらかに付く方がやりやすい選手がおり、苦手な方だと大きさ(パワー)の割にはあまり押しが伝わっていない事もあります。
その為、相方のロックとの組み合わせでどちらに入るかは決めています。
スクラムの左右どちらが得意か?と言うのは、タックルで左右どっちが得意か?くらいの事なので、練習していると特に問題なくなります。あとは、肩の手術の経験があるとやりづらさを感じたりはするのかもしれません。
3.まとめ
基本的には、特に違いはないと考えています。
私自身がプレーする時でも、スクラムで左右どちらで組んでも問題ないですし、ラインアウトでのポジショニングも組み合わせによって役割は変わりますが、どこでも入れるように準備はしているので違いはほとんど感じる事はありません。
番号によって違う選手を当てはめるというよりも、数字は関係なく違うタイプの選手を組み合わせるのが良いのかなと思います。
組み合わせとして、派手目なパワー系×地味に仕事し続ける系や、フランカーもやるスピード系が同時にいる方がチームのバランスが良いですね。
4.おまけ
初投稿時(20−21シーズン)まだ私も現役時代の情報ですね。
2020-21シーズン現在クボタスピアーズのロック陣は7人 + 21年4月からの新人が2人と中々大所帯です。
大きい順で行くと下記の通りになります。(★は新加入)
ルアン・ボタ 205㎝120㎏
デービッド・ブルブリング 199㎝113㎏
金 昊範 197㎝111kg
松井 丈典 195㎝115㎏
堀部 直壮 191㎝101㎏
★ジョシュアオト輝恵 191㎝113㎏
今野 達朗 190㎝105㎏
青木 祐樹 188㎝105㎏
★玉置 将也 188㎝100㎏
いやー大きいですね。
過去の質問シリーズ
◆ラインアウトモールの疑問 / 核となるジャンパーは何で後ろ向きなの?
以上
ありがとうございました。
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たぶん初めてコメントいたします。
とても分かりやすくて次回の観戦の参考になります。ありがとうございました!!