国際試合だとノットリリースザボールの反則を取るタイミングは違うのか?

国際試合だとノットリリースザボールの反則を取るタイミングは違うのか?というような下記の質問を頂いたので、私の見解を書きます。

なかなか海外ラグビーを楽しむ術のない自分です。
先日からのジャパンテストマッチでノットリリースのペナルティ早くないですか?
コロナで短くなったとは聞いていましたが、国際的にはそれが普通なのですか?

 

回答

結論から言うと「特に大きな違いはない」です。

リーグによる違いというよりも、レフリーやその試合がどんな位置付けか?という事が関わっていると考えています。

その辺りは下の方で書くとしてまずは状況がどうだったかを整理していきます。

※質問はほぼ原文のままで記載しています。
最終段前半の「コロナで短くなった」は初耳ですし、コロナと反則の笛を吹くタイミングに何の関係があってレフリングの指針が変更になったと言われているのかがわかりません。ソースがあれば教えてください。
なので、コロナの件には触れずに話を進めます。

2022年6月25日 日本vsウルグアイの状況

ノットリリースの反則は、両チーム合わせて5回ありました。
日本側としては、同じ反則を4回というのは多めですね。

7分 ウルグアイ
30分 日本
58分 日本
68分 日本
77分 日本

タイミングが早いなーと感じた場面

ほとんどの場面では特に疑問を持たれることはなかったと思いますが、唯一「笛を吹くタイミングが早いなー」と感じかな?と思うのは、57分のラインアウトから展開してライリー選手が取られた場面でした。

ウルグアイの選手がボールに対して早く働きかけた所に日本20番の古川選手が入り相手を剥がしましたが、ノットリリースの笛が吹かれました。

確かに「少し早い」気はします。ただ、ノットリリースの反則はDF側が「ボールをピックアップ(持ち上げた)したかどうか」を見ているので、この時は古川選手が行った時には既に持ち上げていたという見解だったのだと思います。

 

「この試合の位置付け」とレフリング

回答で「リーグによる違いというよりも、レフリーやその試合がどんな位置付けか?という事が関わっている」と書きました。

確かにレフリーによって笛を吹くタイミングは変わります。
リーグワンでも「〇〇レフリーは△△の反則を取っている事が多い」のように、見方に癖があります。

ただ、今回のレフリーがどういった方なのかは私は把握していないので割愛します。

後半部分の「その試合がどんな位置付けか?」という部分に関して書いていきます。

ラグビーの国際カレンダーではこの6月末から7月末にかけての約1ヶ月間がテストマッチシリーズとなります。
この日本vsウルグアイは、テストシリーズの一番最初の週に行われた試合でした。

その為、この試合の笛の吹き方は「この後1ヶ月間の反則の基準」と見る事ができます。

レフリーの役割は反則を裁く事ではなく、試合の流れを止めない事だと思います。

なので、今回のように「これくらいのタイミングでもピックアップしていれば笛吹くよ」という基準を示すことで、
各チームが対応する為に準備をし、トータルでは反則数の減少が図れるという事も考えられます。

大きい声では言いづらいけど、実際に、シーズン前には「今年のトレンドはこうだからこの部分は重点的に見ます」という通達が来ます。
シーズン序盤は、少しでもそれに引っ掛かれば「許容範囲では?」というレベルでも反則をとりますね。
そして各チームが対策をしてほとんどその反則が見られなくなってきた時には、それが起こってももう取らないという事もあります•••。

まぁその辺りはチーム側が上手に対応をしていくしかないので仕方がない部分ではあります。

以上の事からこのシリーズにおいては「少し早いな」と感じたとしても「しっかり持ち上げているならとるよ」という基準を見せたという解釈をしても良いのかなと思います。

まとめ

多少笛を吹くタイミングが早く感じる部分はあったとしても、リーグが違うからというよりは、その試合の位置付け(シリーズ序盤なので基準の設定)が関係するという視点で書きました。

日本はあと2試合となりますが、どんな戦いを見られるのか楽しみですね。

 

以上
ありがとうございました。

 

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