胸のロゴマーク「KSAS」って何? / クボタスピアーズの試合ジャージ

2020シーズンからスピアーズの試合ジャージのデザインで胸のロゴが、以前までの「Kubota」から「KSAS」に変更になっていました。

「KSAS」は「ケーサス」と読みます。

長年のファンの方も、新規の方も「KSAS」って何?と疑問に思う方がいるんじゃないかという事で、今回は「KSAS」とは何かを簡単にご紹介致します。


↑ 2019シーズンまでの「Kubota」ロゴジャージ


↑ 2020シーズンから変更となった現在の「KSAS」ロゴジャージ

 

 

1.KSASとは何か?

「KSAS」とは株式会社クボタが展開する最先端技術とICTを融合させたクラウドサービスである「Kubota Smart Agri System」の略称です。

最近話題のスマート農業というやつですね。
導入先は主に土地利用型農業の稲・麦・大豆・露地野菜などの生産者で、個人の担い手農家から大規模法人まで幅広くなっています。

【農業経営の見える化で農作業の効率を上げ、生産性の向上をサポートする!】と言うのが売りです。
全体的なイメージは下図の通りです。

画像1
(クボタ公式サイトより引用)

KSASで、サポートできる事は大きく下記6項目あります。

①圃場管理
②作業記録
③作業進捗
④作付計画
⑤食味・収量
⑥乾燥調製システム

以上の項目を、パソコンやスマートフォンを使って簡単に行う事ができ、特にKSAS対応の農業機械(トラクタ、コンバイン、田植機等)と連動すると品質・収量の向上や機械の順調稼働をサポートしてくれます。

農家さんの経験と知恵で支えられてきた部分を、ICTでカバーしようという感じです。

「こんなシステムの事なんだー」とフワッとわかって頂けた方は、読むのはここまででOKです。
「もう少し詳しい話も読みたいなー」という方は引き続きお読みください!

2.KSASの機能

農業関係の方以外だと、そもそも①~⑥を見ても「???」という部分も多いと思うのでもう少し詳しく解説します。

①圃場管理

そもそも圃場って何?という所からです。
圃場=農産物を育てる場所の事です。
田んぼ・畑等、生産するものによって呼称が変わる事がありますが、圃場は何にでも使えます👍

大きい農家だと、数百枚単位で圃場があるそうです。
それらをノートや地図に書き込んで管理をするとつい忘れたり間違えて他の人の所を作業してしまう事も出てしまうようで、KSASでパソコンやスマートフォン上で「自分の圃場がどこにあり、どんな状況なのか」を管理できます。

公式サイトを見て頂ければわかりますが、どこが自分の圃場で、何を育てているかが画面上で一目でわかります。

②作業記録

上記の通り、大量の圃場で作業をすると、どこで何をしたのか覚えておく事はとても大変です。
KSASを使うと、その場でスマホで記録の入力ができたり対応農機を使用すれば勝手に記録を取ってくれます。

また、場合によっては、作業場所を決めた本人以外の方が作業をする事もあります。
数百枚の中から「あの田んぼで◯◯してきて」と指示して、目印がない中でそれを正確に判断して行うのはとても難しい事でした。

その辺もスマホで見れて、記録も現地でできるなら楽だよね!というイメージです。

③作業進捗

作業記録に近いですが、作業の進捗状況をメンバー間で共有ができる機能です。
その日の作業が完了しているかどうかがマップに表示されて、進捗状況が把握できるので作業の重複の防止や、作業終了の目途を立てる事ができます。

④作付計画

農薬や肥料等の資材は、トータルでは計算しているものの、各圃場ごとにいくら分使ったのかどうかの把握はしていない事もあり、必要以上に使いすぎてしまって無駄な出費になってしまう事もあります。

KSASでは、作付前からこれらの資材費のシミュレーションができて大体いくらくらいの資材費がかかるのかを把握できます。

またパソコン上で圃場を選んで、使う農薬・肥料の量を選択するだけで、準備する製品数や、資材費の合計が自動で計算されます。

⑤食味・収量

これは、クボタに入るまでは全く知りませんでした。
この食味・収量をコントロールできるというのはかなり大きな機能なのではないでしょうか。

普段食べているお米には食味値というのがあり、何がおいしい米かどうかが数値で出すことができます。
この食味値というのは白米だと「アミロース・タンパク質・水分」で判定されます。

①アミロース:でんぷんの一種で、主に「品種・気候・土壌」で変化するが、品種の影響が大きい。
②タンパク質:上記の要因に加えて、肥料によって増減。タンパク質が多いと甘みが減り、硬く粘りのないあまりおいしくないお米になる。
③水分:主に収穫後の乾燥・貯蔵によって変化する。

・コントロールできる所にフォーカスする

以上の事から、人がコントロールする行動で考えると、下記に変換できます。

①どの品種にするか?
②肥料をどれくらいあげるか?
③どれくらい乾燥してから保存するか?

この中で、生育中にコントロールできる部分は、①品種と②肥料の2つです。

しかし、品種は地域で一括で決めている事もあり、実際は個人でコントロールできるのは肥料の量だけという地域もあります。

 

以上の条件を踏まえて、食味・収量に対してKSASが何ができるのか?を単純に言うと「肥料が少なすぎると成長しない、あげすぎると成長するけどまずくなる」、「同じ圃場内でもおいしい米といまいちな米が混在する」という問題に対して、農業者が選択・判断ができるようにサポートするという事になります。

・KSAS対応農機と連動した営農サイクル

下図のように、①~④のサイクルを回していきますが、KSAS対応農機と連携する事で、より高い精度でこのサイクルを循環させる事ができるようになります。

①評価 刈り取りしながら食味・収量の確認&把握
②分析 食味・収量データから課題を見つける
③計画 データや課題に基づき、翌年度の改善計画を行う
④実行 翌年度、計画通りの施肥を行う

画像2
クボタ公式サイトから引用

基本的にどなたもおいしい米の生産を目指していると思います。
しかし、その中でも「収量は少なくなってしまうけど、更においしい米を目指す」のか?「多少食味が落ちても、たくさん収穫したい」のか?の選択・判断ができるようになります。

 

⑥乾燥・調製

「効率的な刈取・乾燥計画の作成、作業中はタブレットやスマートフォンで刈取から乾燥調製までの作業を見える化できます。
圃場から出荷までの作業データを記録し、乾燥履歴を振り返ったり、伝票を出力することもできます。」
「刈取りながらタンパク・水分・収量を測定できるKSAS対応食味・収量センサ付コンバインと連動し、 タンパクや水分で仕分けした乾燥を行うことができます。」

以上は、公式サイトからの引用ですが、⑤で触れたように水分量の管理はお米の質に大きく関わります。
こちらをサポートする事で、見える化・高収益化・効率化を図ります。

3.まとめ

以上がKSASの機能です。
ラグビーファン向けのライトな内容なので、農業関係者様からのつっこみはこっそりお問い合わせフォームからお願いします。

長澤まさみさんがCMに出演するようになって以降、クボタの一般の方への認知度が大きく向上しました。
ラグビーファンの方達の間では、W杯中の友人の為に協力して水を運ぶ少年ラグビー選手のCMで話題にしてもらいましたが、あまり製品に関してはアピールしている訳ではないので、実際に何をしている企業なのか?何を作っているのか?という事を知らない方は多いです。

この記事を読んで、ラグビーファンだけど、クボタとは取引がない方々にも「スピアーズの親会社のクボタはこんな事してるのかー。ちょっと興味出てきたな」と製品の事を知ってもらえるきっかけとなれば幸いです。

KSASに関して「もっと詳しい話が聞きたい」、「うちでも導入したい!」と言う方は、お近くの販売店へお問い合わせください。
まぁ農業関係者でこの記事きっかけで知る方はほぼいないでしょうが…笑

公式サイトではもっと詳しい情報がたくさんあります!是非ご覧下さい。
KSAS公式サイト

オレンジアーミーの皆様は、初めての方と一緒に観戦する機会があったらハーフタイムにでも解説して頂けると嬉しいです。

 

※ロゴマーク解説シリーズ第2弾はこちら⇩
右肩のロゴマーク「クボタグローバルループ」 / クボタスピアーズの試合ジャージ

 

以上
ありがとうございました
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